ちょっと気になった本を紹介します。
『国民の知らない昭和史』

出版社名 ベストセラーズ
書籍名 国民の知らない昭和史
シリーズ名 ワニ文庫
著者名 堺屋太一/ほか[著]
価格 630円 (税込)
内容
真珠湾での劇的な勝利が日本を敗北へと導いたとは、誰が予測しえたであろう。されど、勝利に浮かれる大日本帝国の滅亡を開戦の五カ月前、昭和十六年の夏に見越していた若きエリート集団も存在していたのである。この国の舵取りを彼らに託していたなら、その後の未来はどうなっていたのだろうか…。秘められた十三の謎に気鋭の作家・研究家が挑む。好評の「国民の知らない歴史」シリーズ、昭和史戦前篇。
目次
組織篇(日本海軍とは何だったか
日本陸軍の「聖戦」)
戦略・戦術篇(日本必敗―昭和十六年総力戦研究所の予測
山本五十六の「不可解」な決断 ほか)
兵器篇(大艦巨砲を生かす術
ドイツから買ったタイガー戦車 ほか)
世相篇(日本的発想の世界大戦
戦前期の少女たち ほか)
感想
なぜ日本人は開戦に向かってしまったのだろうか?そんな疑問が少しだけ解った気がする。
戦術シュミレートを行っていた若きエリートの集団“戦技研”の存在は非常に興味深かった。
日本が負けるまでのプロセスを原爆投下以外はほぼ正確にシュミレートできていた。しかも東条英機はそれをある程度予想できていたという事実は自分にとって青天の霹靂でした。
あの時代、全国民は盲目的に、あるいは狂信的にアジアの頂点に向かっているのだと思っていた。
思い上がった日本人の凶行と思われていた“太平洋戦争”の見方がちょっと変わりました。
『新さん』

新潮文庫
著者: 泉昌之
本体価格:438円 (税込:460円)
内容
新さんは、居酒屋での馬鹿話を愛する、いなせな独身貴族。曲がったことが大っ嫌いな男だ。泥酔した女、慇懃無礼な市会議員、場をわきまえずに喋りまくるカップル。新さんはそんな奴らに怒りを隠さない。ある日、マキちゃんとのデートに遅刻しそうになった新さん。その行く手には、大きな罠が待ち構えていたのだった―。愛すべき男・呉竹新の純情で過剰な日常を描く
感想
泉昌之の人間観察眼はいつも感服する。
新さんはいなせなのかもしれないがどっかズレていて
行動も過激な反面、じれったくなるときもある
にくめない男なのだ。
むちゃくちゃ笑えるってこともないが、読んで気持ちよくなれる一冊
好きなセリフは「バカが250`で名古屋に運ばれてく!」