カムパネルラは、そのきれいな砂を一つまみ、掌にひろげ、
指できしきしさせながら、夢のやうに云ってゐるのでした。
「この砂はみんな水晶だ。中で小さな火が燃えてゐる。」
− 宮澤賢治 『銀河鉄道の夜』
この前、仕事で水窪のあたりに行ったとき寄った道の駅でソフトクリームを食べた。
ツーリング中によく寄るところだが、ソフトを食べたのは初めてだった。
しかもチョコソフトだ。バニラとか(みかんソフトとかw)はたまに食べるが、チョコソフトなんて何年振りに食べるのか判らないくらいだ。ストロベリーにしようか迷ったところで記憶がよみがえって来た。
豊橋のステーションビルの地下1Fでいつも悩んでいたのだ。
今は亡き母に連れられてデパートに買い物に行くというと、飯田線に乗って豊橋へといったものだった。帰りにはいつもステーションビルに寄って食事をしたりソフトを食べたりした。
駅からエスカレータで地下に降りると、件のソフト屋がある。いつもソコでチョコにするかストロベリーにするか悩むのだ。はたまたバニラとのミックスにするのか、大いに悩んだのだった。それとゆうのも、当時住んでいた小坂井町にはソフトクリームを売ってる店なんて町中さがしても無かったからだ。
だから、豊橋に行くというのはソフトを食べるれるという数少ないチャンスなのであった。
ステーションビルの4Fのレストランではいつもオムライスを食べた。地下にあるカレー専門店は大人の雰囲気と味がした。オモチャ屋は見るだけで楽しかった。角のほうに在ったモデルガンの店はちょっと恐くてドキドキした。ショーケースの中にある銃は何故か金色をしていて、奥に飾ってある日本刀は本物だと信じていた。
そんなステーションビルも今は当時の面影も無くなってしまい、寂しい限りである。
まぁ、思い出は思い出として在るのが華なのかもしれないね。

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posted by Θzawin at 23:36|
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