
どこから始めよう。
そう、憎しみだ。そこから始まったのだ。
僕は、自分を取りまく者達全てに、平等に、憎しみを抱いて暮らしていたのだ。偉いとされている人のパレードをアホ面下げて、小旗を振って、わずか数秒のために人だかりをつくって、そんな自分を疑わない、悪いとも思っちゃいない、つまらないとも感じていない、恥じることもない、自らの命を絶つ勇気もない。そんな人間達のこの世界が、そしてそんな世界のやはり一員である自分が、僕は憎くてしかたがなかったのだ。
いつか足がもげる程に自転車のペダルをこいで、どこか遠いところへ逃げよう。
逃げた街で、目も口も耳もこわれた人の様に暮らすのだ。
西日しか射さない部屋にこもって、爆弾を作ろう。
『新興宗教オモイデ教』大槻ケンジ著より
posted by Θzawin at 23:19|
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